「3日以内」はいつ切れるか — 初日を数えるかで1日ずれる
「注文から3日以内にご連絡ください」と言われたとき、当日を1日目と数えるか、翌日から数え始めるかで期限は1日ずれます。数え方の流儀はいくつもあり、どれを使うかは場面ごとにおおむね決まっています。実際の計算は日数計算ツールでできます。
期限の既定は「初日を数えない」
日・週・月・年で期間を定めたとき、その初日は数えません。民法140条の初日不算入と呼ばれる原則です。4月1日(水)に「3日以内」と言われたら、数え始めるのは4月2日になります。2日・3日・4日と数えて末日は4月4日です。期間はその日の終わりをもって満了します(民法141条)。なお2026年の4月4日は土曜日で、この場合の扱いは次の節で見ます。
例外も同じ条文の中に書かれています。期間が午前零時から始まるときは、初日を算入します。4月1日の0時ちょうどに始まる契約なら、1日目は4月1日です。日付だけを見て機械的に数えると、ここでずれます。
末日が休みなら翌日へ延びる
民法142条は、末日が日曜日や祝日にあたる場合の扱いを定めています。その日に取引をしない慣習があるときは、期間の満了は翌日へずれます。
たとえば4月26日(日)に「3日以内」と告げられた場面を考えます。初日不算入なので起算日は4月27日(月)です。27日・28日・29日と数えて末日は4月29日になります。ところがこの日は昭和の日で、役所や銀行が休みです。期限は4月30日(木)まで延びます。
条文が延ばす先は「翌日」です。翌日もまた休日のとき、どこまで送るかは条文が決めていません。実務では休日でない日が来るまで送るのが通例です。2026年は5月3日から6日まで休みが続くので、末日が5月3日に落ちると、条文どおりの5月4日と実務の答えの5月7日が3日離れます。
年齢だけは初日を数える
年齢計算ニ関スル法律は「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」と定めており、初日不算入の例外にあたります。出生日が1日目なので、1年の期間は誕生日の前日で満了します(民法143条2項)。4月1日生まれの人が3月31日に1つ歳を取るのは、この二段構えの結果です。学年の境目もここから来ています。対応する学年は年齢・学年早見で確かめられます。
記念日は「当日が1日目」
お付き合いの記念日や継続チャレンジの日数は、法律とは別の慣習で数えます。始まりの日を1日目とするので、「◯日目」は「(◯−1)日後」です。2026年1月1日を1日目とすると、100日目は4月10日(金)です。100日後の4月11日ではありません。ずれは1日ですが、節目の日取りを決めるときには効いてきます。
両端を含めて数える場面
入院日数や宿泊の「3日間」は、始まりの日と終わりの日を両方とも含めます。1月1日から1月3日までは、引き算では2日、両端を含めると3日、泊数でいえば2泊です。同じ2つの日付から3通りの数が出ます。書類へ記入する前に、どの流儀が求められているかを確かめてください。
まとめ
- 契約や手続の「◯日以内」は初日不算入が既定。当日は数えない
- 末日が休みなら翌日以降へ送る。連休をまたぐと数日変わる
- 年齢は出生日を1日目に数える。だから誕生日の前日に歳を取る
- 記念日の「◯日目」は「(◯−1)日後」
- 入院日数や宿泊数は両端入れ。引き算の答えとは一致しない
どの数え方も日数計算ツールで確かめられます。「◯日以内の期限」モードは初日の扱いと末日の送りを切り替えられるので、相手と食い違ったときに数字で指し示せます。最終的な期限は契約書や募集要項の定めが優先しますので、書いてあればそちらに従ってください。